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スポンティニアス・コンバッション/人体自然発火のswansongのレビュー・感想・評価

3.7
さすがは"悪魔のいけにえ" "スペース·ヴァンパイア"のトビー·フーパー監督、自然発火した人体の燃えっぷりが尋常じゃない。

"ボワッ"とか"メラメラ"はすっ飛ばして、いきなり超·強火で"ゴオオオオオオオオオッ" ですから。

指先からゴオオオオオッ、
両腕からゴオオオオオオオッ、
電話線を介して、遠隔の敵もゴオオオオオオッ、
しまいには膝やら口やら目玉やら、身体中いたるところから…
なかでも友情出演のジョン·ランディス監督の大炎上シーンは見ものです。(笑)

"チャイルド·プレイ"のチャッキーの”中の人”に就任したばかりの、まだまだお肌ツルッツルのブラッド·ドゥーリフが、軍産複合体の恐るべき陰謀に挑む”人体発火マン”を熱演。

発火マンをアシストする科学者を演じるのは、"未知との遭遇"のメリンダ·ディロン。
やっぱりこの女優さんは、こういう"心優しいお母さん"タイプの役が似合いますね。

ただこの映画の難点は、人体発火シーンの迫力ある描写に注力するあまり、脚本のブラッシュアップが手薄になっちゃってるところ。

劇中に登場する"なんたら博士"の人数が多すぎて、もう途中から誰が誰やら。

ヒロイン絶体絶命!の窮地にタイミングよく駆けつけた、発火マン…らしき人物。
もはや敵も味方も顔面が焼け焦げており、重要な場面やのに誰が誰やら。

そして観客(ていうか回転の鈍い俺)を置いてきぼりにしたまま唐突に迎える終幕。
何がどうして誰がどうなったのやら。

そこらへんをこちらの想像力でしっかり補いながらついていかないと、ストーリィを見失う恐れがあります。

でもそんな細かいことは置いといて、このトンデモ映画は面白いよ!
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