なりかけゾンビ

Mr.インクレディブルのなりかけゾンビのレビュー・感想・評価

Mr.インクレディブル(2004年製作の映画)
4.5
ヒーローたちの光と影を描き、且つ大人も子供も楽しめるという訳わかんないぐらい良くできたヒーロー映画


内容
過去に活躍していたヒーロー達は一市民に溶け込んだ生活を強いられていた。そんな中甘い話に乗せられ孤島へ向かったMr.インクレディブルはヒーローに憎しみを抱いたシンドロームと対峙することとなる。


何回目かの再鑑賞

先ず冒頭でヒーロー達が助けた人達から訴訟を起こされて、民衆運動に発展して、抑え込まれるという流れが現実的すぎて子供向けじゃないwwww
そして『マント』が原因で死んでいくヒーローのdieジェストとか、
シンドロームという一般人が化学の力で数々のヒーロー達を殺していたりとか、
『ザ・ボーイズ』の先駆けだよねwww


Mr.インクレディブルの勤め先が保険会社という…アメリカの闇を凝縮させた業界に勤めているのもまたかなり皮肉が効いてる…


あと、特殊能力がそのキャラクターの特徴となるのではなく、
キャラクターの特徴を特殊能力が際立たせているのも分かりやすくて面白い要因だと思う
・力持ちのMr.インクレディブルは目立ちたがりで物事を真っ直ぐ捉えている。それゆえ、力の負の側面でもある『意図せずに誰かを傷つけてしまう』という部分を併せ持っており、シンドロームを生んでしまう
・伸縮自在のイラスティガールは時や時代に柔軟に対応出来て、どんな時も家族を繋ぎとめてくれる
・速すぎるダッシュは内面から溢れ出るエネルギーを発散させることに全てを費やしたいアスリート思考
・透明になれるヴァイオレットはシャイで目立たないように生活しているけれど、作品の途中から揺るぎない自信と家族を守る決心と共にシールドを扱える様になっている
・そして未知なるパワーをもつジャック・ジャックは、まだ赤ちゃん。故に無限の可能性を持っていることの暗示

各キャラクターの掘り下げはたいして描かれてはいないけれども、特殊能力が彼らを説明してくれているから自然と各キャラクターの特徴が分かるし、感動に繋がる😭


あとは『スーパーマン』のようなMr.インクレディブルや
『バットマン』のロビンに似たユニフォームや
『007』のボンドカーの様な車や
『ミッションインポッシブル』に似た演出や
『サンダーバード』の秘密基地のような孤島とか
様々な作品のオマージュが数え切れない位い詰め込まれているので見る度に新しい発見があって面白い😁


ピクサーの「子供も楽しめるけど…実は大人の方が楽しめる」という独自の作風を象徴した様な作品‼️
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