風来のリヨナ

マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋の風来のリヨナのレビュー・感想・評価

4.7
”魔法なの?”

”マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋”に勤める若き支配人モリーさん。かつてピアノで神童と称され、大人になった今も期待はされてるけど全く新曲が書けなくて燻っている…そんな女性。

この度、マゴリアムおじさんは魔法のお店を開いて100年余り、一度も気にしてこなかった資産運用周りについて堅物会計士のヘンリーを雇用。どうもおじさん、近々”消える”らしく、なんと店及び遺産を丸っとモリーに引き継ぐつもりと判明。急にそんなの無理よ…魔法のおもちゃ屋自体も別れを悲しんで萎んで行くから大変だ…みたいな。

とにかく不思議なおもちゃたちが目一杯に大暴れ。何人かの関係者を巻き込む魔法おもちゃ屋の終わりと新しい始まり…な絵本系ファンタジー!も〜素敵過ぎる…
そこらでボールが跳ね回り、ハウルシステムの部屋切り替え機能付き、エジソンの署名の借用書が出たり、本物の魚のモビールがぶら下がるおもちゃ屋の楽しさは完全に子供の頃に夢想するそれ。夢の中のトイザらス。

堅物が魔法にほだされて柔らかくなるの嫌いな人いないですからね、そういう意味でヘンリーさんは満点…好き…
しっかり者のエリックくんの子供の範囲の全力もグッと来るし…結局のところ誰よりも魔法を好きなモリーさん…マゴリアムのザ・子供と馬が合う魔法老人感も…いいなぁ…

そんな魅力たっぷりなキャラたちと諸々の絵本的な温かさに満ち満ちた会話が…傷に染み渡ります…あ〜染み…なんか2秒くらいケロロ軍曹いなかった??

個人的に気に入ったのは、病室の宇宙、ヘンリーとモリーのキラキラの話、怯えるスプリングの可愛さです。
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