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奇跡のYRFWのレビュー・感想・評価

奇跡(2011年製作の映画)
4.7
子ども達によるロードムービー。
奇跡を起こすために必死に行動する。

子どもの時は世界は本当に狭い。
その世界しか知らない。常に開拓する対象があり挑戦していく。
自分の世界で、もがき苦しむ。
感性は鋭く、受ける影響もとても大きい。
価値観の構築や趣味、友達などアイデンティティを形成していく。
大人になるにつれて、その環境を作ってくれた周りの人に本当に感謝する。
映画に出てくる大人達は全員、その点に秀でていた。子どもの世界、夢などは概ね尊重し理解を示してくれる。これは当たり前ではない。素晴らしく恵まれている。
キャスティングもそれを意識しての事ではないだろうか。
子ども達が集まり、少し恥じらいを持ちつつ夢を語り合うシーンは見入ってしまう。

最終的に自分達の夢より、大きな夢を優先し祈る。
子どもの世界、そのフロンティアが広がった証だと思う。
自己の夢を捨てたわけではないが他者の夢を優先した。
周りの恵まれた環境に気がついたのだろう。
だからこそ子どもにとっての世界を描写するシーンは泣けた。
どれか一つが欠けていたら違う結果になっていたかもしれない。
ハッピーエンドかバッドエンドか不確かだが、彼らの心は豊かになったように自分は見えた。

そして流れるくるりの奇跡。
今見て良かった。
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