困難な状況にあれど心腐らずに居られれば人生はやり直せるのかとかなり教訓じみた話。泥棒娘と破産男のメロドラマ、盗んだ真珠を巡る顛末と追いかけて来る過去を断ち切る為の立ち回り。バーの店主が元プロレスラーらしくかなりの強キャラ、悪どい質屋の怪奇じみた人となりにブラウニングらしさを感じる。最終的には愛だぜ、愛で綺麗に締める。

サイレント期に頻出した「貧困層の哀れな少女」モノはどれだけヒロインを魅力的に撮れるかにかかっていると思うが、これも例に漏れず主演のプリシラ・ディーンが抜群の可愛らしさ。ロン・チェイニーを完全に食っている。
虐げられる存在としての振る舞いも然ることながら、ウェリントン・A・プレイターの屋敷でソファの後ろから発見されるときの憮然とした顔！
これほどの女優がトーキーの壁にぶつかるどころか２０年代も半ばで凋落したというのは何とも世知辛い話。

端的に説話的すぎるしプリシラ・ディーン立たせるために冴えない男散々ドタドタさせるのグロくねえかって思っちゃった。