一人旅

シカゴ・コネクション/夢みて走れの一人旅のレビュー・感想・評価

5.0
ピーター・ハイアムズ監督作。

エリオット・グールド&ロバート・ブレイク主演『破壊!』(1974)でもバディポリス物に挑んだ職人監督:ピーター・ハイアムズが80年代に入って新たに撮り上げたバディアクションコメディの好篇で、ビリー・クリスタル&グレゴリー・ハインズの個性派コンビが凸凹刑事を好演します。

真冬のシカゴを舞台に、おとり捜査の邪魔をして停職処分となった凸凹刑事コンビのダニー&レイが、南米コロンビアから麻薬の密輸入を行っている悪名高き麻薬王を相手に壮絶な戦いを繰り広げていく様子を描いた“バディポリスアクション”で、無鉄砲なアウトロー刑事二人組vs資金力&組織力で悪行を重ねる麻薬王の対決のゆくえが、刑事の元妻を巻き込みつつ軽快に活写されます。

ウォルター・ヒルの『48時間』(1982)の流れを汲んだバディ物で、ダーティハリーのような硬派とは程遠いおちゃらけた刑事コンビによる息の合った掛け合いがコミカルで愉しいコメディタッチのポリスアクションですが、シカゴの高架鉄道上で繰り広げられる熾烈なカーチェイスはそのアトラクション感も相まって最高に興奮させてくれますし、州庁舎での最終対決クライマックスでも迫力満点のスタント&銃撃戦で魅了してくれます。

キャスト、ストーリー、演出、音楽、ファッション…どれを取っても80年代らしさに溢れた痛快バディアクションコメディで、ビリー・クリスタル&グレゴリー・ハインズの寒空でのWステテコ姿も笑撃的な好篇であります。
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