セガール幹事長代理

読書する女のセガール幹事長代理のレビュー・感想・評価

読書する女(1988年製作の映画)
3.5
東京五輪の開催が決まった時に新聞やテレビで◯百億円の経済効果だの、あちこちで謳われておりましたが、出所がピンと来ないのは私だけではないはずです。

五輪に限らず、サッカーワールドカップで日本が勝ち続けたり、外国の偉い人を招致したりする度に起きているであろう経済効果を実感できる人は少ないのではないでしょうか。

ラグビーワールドカップ開催期間中、私の上司が「よっしゃ、景気いいしワンタイム延長!」と錦糸町のキャバクラで叫んでましたが、これが◯百億の経済効果の影響かは甚だ疑問なわけです。

本作は、そんな経済効果なんかどこ吹く風、出張型朗読サービス(オプション有)に従事する女性の話です。

前置きが長くなりましたが、性癖にぶっ刺されば心地よい余韻に浸れます。
とても素敵な映画でした。

そもそも朗読サービスを掲げた怪しい女を呼ぶ客も客で一筋縄では行かず、文学的な言葉責めを駆使してヤリ手の朗読レディを脱がせにかかります。

お客「パンティーってのは皮肉を表すのさ。君はパンティーを履くタイプの女だな」
レデ「ぐぬぬ」

という北風と太陽も真っ青の野球拳が繰り広げられます。
お前どんだけボキャブラリーフル活用してんのってなります。

その他、自分の下着のゴム跡を見せつけるマダムや、陰毛に過剰反応する下半身不随の少年等、愉快なお友だちが集合します。

朗読と性癖が交わって脳がバグる感覚を楽しみましょう。

あと、作品中には専門的な作家や作品名が多数登場しますが、知らなくても全然いけます。
好きな本がズッコケ三人組の私でもいけたので大丈夫です。

観賞後にネタバレサイト読むまでしっかり楽しめました。