彦次郎

チェンジリングの彦次郎のレビュー・感想・評価

チェンジリング(2008年製作の映画)
3.9
1920年代シングルマザーが仕事から帰ると息子は消えており警察から保護されて帰ってきた息子は別人だったというサスペンスドラマ。
憎むべきは勿論犯人ですが真実を捻じ曲げるロス警察、妄想として真実そのものを消し去ろうとする精神病院と組織だった邪悪さがかなりの恐ろしさです。何よりこれが実話というところが震える程に恐怖。間違いなく社会的な抹殺ですが実行側が露とも感じない辺りは時代故なのか人間のサガなのか悩ましいところです。またそんな状況でも正義の人もいるのが救いでもあります。
実話故か悲惨な現実ばかり突きつけられる鬱具合ですが最後に前向きに輝ける表情を見せる母親の姿に人生で大切なものは希望であるという事を実感させられました。
内容はヘビーですが傑作。
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