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イヴォンヌの香りのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

イヴォンヌの香り(1994年製作の映画)
3.5
パトリック・モディアノの原作をパトリス・ルコント監督・脚本で映画化。
避暑地で繰り広げられるひと夏の恋を描く甘美な恋愛映画。
製作、撮影、美術、編集は「髪結いの亭主」のスタッフたち。
音楽はパスカル・エスティーヴ。
原題:Le Parfum d'Yvonne (1994)

ロシアの伯爵だという主人公のヴィクトール(イポリット・ジラルド)は12年前の1958年の夏を回想する。
30歳の彼は、アルジェリア戦争への徴兵を回避し、スイスに近いレマン湖畔のホテルに滞在していたが、そこで女優だという若くて美しい女性イヴォンヌ(サンドラ・マジャーニ)と出会う。
彼女は50歳ほどのゲイの医師ルネ・マント(ジャン・ピエール・マリエル)と一緒だった。
たちまち恋に落ちたヴィクトールとイヴォンヌは夢のように甘美な時を過ごす。
ヴィクトールはイヴォンヌに結婚を申し込み、アメリカへの移住を誘うが…。

それから12年後(の現在)、ヴィクトールとルネは再会する…。

~他の登場人物~
・イヴォンヌの田舎の叔父さん(リシャール・ボーランジェ)
・美人コンテストの審査員

「イヴォンヌはその日暮らししかできない女なんだ。それを見抜けていればな。」

どこか謎めいた美しいヒロイン、モデル出身のサンドラ・マジャーニの甘美で匂いたつようなエロティシズムが官能を刺激する(彼女の主演作がこれ1本だけなのが残念)。
"生粋の田舎娘"で"努力しないで身分不相応な生活を夢みる"この美しく魅力的な女性との甘美な一時(と思い出)。それだけで十分。求め過ぎてはいけません。
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