このレビューはネタバレを含みます
自分が忘れたくないので ネタバレ御免!
長テーブルにつく村の人々や家族たちがいつも同じ、誰もカメラに背中を向けない真正面の構図で撮られるのが面白いと思って見ていたけど、次第にああこれがピロスマニの絵なのかと気づいて納得。
そして、彼の絵にはジョージアの村や町でのできごとがこまかに描かれていて、歴史的な価値もあるときづく。
ピロスマニは貧乏でも気ままでも、心は自由で美しかったし、周りの人たちはそんな彼を愛していた。
人々が彼の絵を仕方なく店の壁に飾ってやったり、店の壁画や看板を描かせたりして助けていたのは、愛だけでなくわずかながらも尊敬があった。そして何より彼が自由だった。
しかし
作家に金銭的な価値を見出すと、周りが変わってしまう。
酒代の代わりに置いていった、俺たちのニカラの絵を、評価されたとたんに売ってしまうし、批判されたら鵜呑みにしてしまう街の人たちの拙さ…
酒場の壁からピロスマニの絵が消えてしまうと、とたんに色が失われたような街になってしまった。
ピロスマニは社会的に評価されなければ、落ちぶれたと自分に対して思う必要もなかった。気ままに酒場の壁やキャンバスに好きな絵をかいていたらそれで幸せだったのに…
美しかったなぁ。
うなだれて、小さな小屋の床に寝そべっていたピロスマニを、「今日は復活祭だ。」と首根っこ捕まえて連れていってくれる友人が。。
ジョージア人の気質が。