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放浪の画家 ピロスマニのCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

放浪の画家 ピロスマニ(1969年製作の映画)
4.0
【男はつらいよ】
ジョージアの画家ピロスマニの伝記映画。ピロスマニタッチを完全再現しようとした画面作りにイキナリゾッコン!

センス・オブ・ワンダーだ!

画家の伝記映画って退屈なものが多い気がする(いや、事前知識がいるのだろうきっと)。しかし、本作は一人の不器用な男の人情ドラマとして面白い。

食料店に勤めるが、いきなり仕事を放棄して牧草を買いに行ってしまったり、毎日のように「明日息子が払うからツケでお願い」と迫るBBAの胡散臭い言葉を聞いてしまう、BARから絵の案件を受注するが客がいちゃもん付けようならブチ切れて去る。

今のご時世ならADHDとかアスペルガーという言葉があるが、それがない時代に生きるのは今以上に大変だ。しかし、寅さんのように気儘に世を彷徨うピロスマニを観ると勇気が湧いてくる。

長年観たかっただけに、大満足でした。
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