【全体主義をおちょくるコメディミュージカル】
脚本家を雇い、俳優を動かすプロデューサー。彼が刑務所の中に入るシーンが印象的。暗い背景に赤い光。鉄格子から出ずに、歌う。ある日突然上から任命され、職務に就いたことを嘆く歌。
コメディとともに、歌も豊富に入っている。
オフィスでの機械的な振り付けは、個人の人間性を無視した活動をユーモラスに皮肉る。
ウィル・フェレルが、時代錯誤のヒトラー狂信者である脚本家を、シリアスかつユーモラスに演じている。
演目"ヒトラーの春"も、全体主義をおちょくりまくる。最後の掛け声「立ち上がれ」、は反全体主義に呼びかけるものか。
ただし恋愛要素はうすく、感情移入はしにくい面がある。その分、曲調にもう少し変化があってもよいかもしれない。