このレビューはネタバレを含みます
正直初見ですぐわかるような映画じゃないなあと思いました。見終わってエンドロール眺めながら色々考えて、皆さんの感想見て、やっと整理したって感じ。
感想としてはものすごく芸術的だけど現実的だなあと…主演2人の容姿も相まってずっと美しくて芸術的な映像なんだけど、最初から最後まで救いはなくて、そこがすごく現実的だなと思いました。
視聴者としてはやはりマイクに肩入れしてしまって、肌感で『もう残り時間ないよ！？』と思いながらもなんとかハッピーエンドにならんかとハラハラしてましたが、なりませんでしたね。
個人的に一番心にきたのは、マイクが焚き火を囲みながら思わず口からこぼれてしまったかのように「君が好きだよ、知っているよね？」と尋ねたところ。スコットは「yes」と答えた。なのに、フランスで出会った女性と簡単に恋をして、自分のことを好きと言ったマイクの横でその女性を抱き、挙句の果てには簡単に道を違えて2度と交わらなくなった。自分の意思であの生活に堕ちたスコットにとっては、あくまでこの環境は少しの火遊びでグレてみただけ、でもマイクにとっては生まれた時からそこにいて、毎日必死で人生を賭けてた。そもそもが交わらない2人なのに親友になってあんな旅をして……マイクの心がどんどんやつれて壊れていくようで本当に悲しかった。
他にもベッドシーンの描写の仕方も面白かったですね、映像じゃなく画像を切り貼りしたような演出！面白かったです。あとは近親相姦だとか、男娼たちの苦しい毎日の吐露とか、重たくてでも目を背けてはいけない現実が盛り込まれてて、でも美しくて…不思議な映画でした。
一概に面白かったとは言えないけど、考えさせらるし心に残る映画だなと思いました。マイク…幸せになってほしいよ〜〜〜😭
