ストーリー的にはテンポが悪く、
お粥を食べているような印象の残る作品だが、
奇妙な余韻の残る作品です。
両親に捨てられ、
街に男娼として立ち中年男に抱かれる生活を送っているマイク(リバー・フェニックス)。
市長の息子として生まれるが、
反発心からこちらも男娼として暮らすスコット(キアヌ・リーヴス)。
マイクは緊張すると昏睡状態に陥ってしまう持病を持ち、
スコットはそんなマイクの面倒をみたりしている。
ある日、
まだ見ぬ母親に会いたいと思ったマイクは、
スコットとともにバイクで母を探す旅に出かけるのだが・・・
リバー・フェニックスが1991年に主演した作品です。
売春、同性愛、ドラッグ、近親相姦などショッキングなテーマですが、
彼の魅力のおかげで中和したというのかな。
とても美しい映像になっています。
相手役のキアヌ・リーヴスも魅力的で、
前半のストリート・キッズとしての彼と、
後半の上流階級の紳士としての彼のどちらも魅力的です。
リバー・フェニックスから告白されるときの、
キアヌ・リーヴスの困ったようなはにかんだような表情が印象的。
雲が雄大に沸き立つアイダホの自然の描写、
風景描写や官能的な場面の淫靡な描写など、
場面を切り取ればいいところも多いのだが、
展開がモタモタしてしまったのは残念。
時折挟まれる母親の幻を見る場面なども、
思ったほどの効果が上がっていない。
でも、
ボーイズ・ラブものとしては、
異色の作品として記憶されていいと思います。