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日本のいちばん長い日のa3nktのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)
4.0
激震する日本、昭和二十年八月十五日、私たちの知らないところで、私たちの知らないことが、勇気を持って、密かに大胆に行われた。(当時のポスターより)
阿南陸相を演じる三船敏郎の名演技や、畑中少佐を演じる黒沢年雄の怪演が光ります。
岡本喜八監督の名作です。
前半会議、会議ですけど後半から一気に緊張感が増していきます。

ポツダム宣言の無条件降伏について当然陸軍内では反発が起こり、青年将校達を中心にクーデターが計画される。
天皇の玉音放送を録音した録音盤を放送される前に奪い、陸軍上層部を説得すれば全国民に終戦の事実を知られないし、本土決戦に持ち込めると考えての行動だった。

もうね、狂気ですよね。
あと2000万!日本男児の半分を特攻させれば勝てます!
いや、勝てねぇよイカれてんのか。とツッコミを入れたくなりました。
クーデターを起こした青年将校達もポツダム宣言が受諾されて国体の護持が守られず、終戦が決まれば日本は米英に占領されて日本という国が無くなるって考えての行動だったんですよね…

軍国主義は頭わいてますが、この映画の登場人物は全員、日本という国をどうにかして守りたいという思いがあった事は間違いなく言えます。やり方とか思想が間違ってるってのはありますけど。

今の僕らの平和はこの昭和20年8月15日の様々な人達の想いの上に成り立ってるという事を感じる映画でした。
今の日本人に観て欲しいです。
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