さすらいの旅人

続・新悪名のさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

続・新悪名(1962年製作の映画)
3.3
大映京都悪名シリーズ第4作目。日本映画専門CH録画視聴。

「続」とか「新」とかは昔の日本映画や外国映画の「猿の惑星シリーズ」「マカロニウエスタン」等でも多く使用された。今は数字が多い。
本作は前作「新悪名」のその後の物語のため、「続・新悪名」と言うややこしい題名になったものと思われる。

本作品は殺人や血のりべっとりシーンがない稀有なヤクザ映画。
物語は人情深い朝吉と相棒の清次コンビが女剣劇一座を悪徳興行師の借金から救う話と、靴磨きの多芸な少女との交流を中心に描く。
特に少女は芝居をはじめ、洋楽の歌も上手い。のど自慢大会で優勝するなど、美空ひばりをモデルにしているのは明らかである。母親役のミヤコ蝶々の演技も笑いを誘ってお見事。

黒澤、小津も良いが、日本の大衆クラッシック映画は、その時代の空気を感じることが出来るので貴重です。