ユカリーヌ

鬼婆のユカリーヌのレビュー・感想・評価

鬼婆(1964年製作の映画)
3.8
【過去に観た映画】2019.4.7

映画制作仲間からDVDをもらう。
1964年の作品で脚本、監督は新藤兼人。モノクロ。

いやあ、面白かった!
いや、怖い話なんだけど。

戦国時代、戦乱で荒れ、息子が死に、落武者を殺して身ぐるみをはがし、武具を売り、生きている中年女と若い嫁。
そこに、息子の友人の男がやってくる。

夜中に家を抜け出し、夫の友人であるその男と逢瀬を重ねる嫁。
それを知った姑である中年女は……。

乙羽信子の姑の演技が怖い。
片乳出して、凄みがある。

電気ももちろんなく、書物もない。
情報など、何もないのに、
人は生きるために、獲物を探し、食べて寝る。
そして、機会があれば、
性欲を満たそうとする。

怖さより、切なかったな。
年老いていく女としとは、
身に染みて、哀しくなる。

特典には、メイキング映像があり、
貴重な映画撮影風景が見られた。
ユカリーヌ

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