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リラの門のyoko45のレビュー・感想・評価

リラの門(1957年製作の映画)
4.5
 ろくでなし酒飲みのジュジュ、歌手で友人の芸術家、酒場の娘マリア、最初の登場(酒場の場面)で惹き付けられます。ジュジュと芸術家の間は現実的ではない不思議な関係、そして警察に追われる男を芸術家の家の地下室でかくまう話も非現実的、でも追われる男の新聞記事の話を近所の子どもたちの遊びで再現する場面が微笑ましく、ジュジュの世話好きで飲み仲間や近所の子どもたちからも親しまれる性格のためか観ていて楽しく優しい気持ちにさせられます。
 ジュジュは追われる男に興味津々、芸術家は追われる男が出ていくならパスポートの偽造も協力しますが、ジュジュが好意を寄せるマリアが追われる男を好きになるあたりから気持ちが晴れない切なさが増します。マリアから金をせしめ逃げようとする追われる男に食い下がるジュジュ、銃声は偶発の出来事と信じたい…。観終わった後もジュジュはその後どうするのだろう、子どもがそのまま大人になったようなジュジュのことが気になります。

(メモ)
ジュジュの向こうから芸術家とマリアの登場。子どもたちのバビエルごっこ。地下室のバビエル体操。
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