yoko45さんの映画レビュー・感想・評価

yoko45

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黒衣の刺客(2015年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

 物語はあらすじにある通りですが…
 これは観終わったあと調べて解説を読まないと分からないことが多い作品。とくに妻夫木さんと忽那さんの場面、「鏡磨きの青年(妻夫木)は日本出身で、妻(忽那汐里)を地元に
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悲情城市(1989年製作の映画)

4.5

 台湾、1945年、50年以上にわたる日本植民地統治の終わり、新しい台湾近代史の幕開けは、本省人(台湾出身)、外省人(中国大陸出身)が入り交じる混沌とした世界の始まりだった。
 それまで公にはあまり語
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冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

4.6

 卒業式の蛍の光、夏休みの終わりを告げる赤とんぼ、最初と最後の場面は懐かしさを誘うとともに、なぜ台湾で赤とんぼなのか、過去の戒めが自然と横たわっていて心にしみます。
 大人たちは小学校を卒業した冬冬(
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わがままなヴァカンス(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

 16歳の少女ネイマが年上の従姉ソフィアと夏休みを過ごすお話。
 ソフィアを通して初めて見る楽しくも少し危うい世界。お金と欲望のなかで今を楽しく生きることは果たして素晴らしいことなのか。
 自由であり
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

4.6

 触れてはいけない引き金を引いて一歩さがる、何が起こるか分からず三歩後ずさる、ゆがみと偽りと虚しさの向こう側にあるもの、もう触れる必要はない、十歩さがる、見つめるだけ、見届けるだけ。

 崩落事故、ピ
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

 もう少し話の内容が重くて涙ボロボロになるのかと想像、でもとても楽しめました。笑いを誘う場面が所々に入ってくるのが意外、でも作品の雰囲気を損なうことなくバランスがとれていて上手いな~と感心。
 フロー
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アカシアの通る道(2011年製作の映画)

4.3

 とても静かに話が進む作品。無駄な会話、効果音などの調味料はほとんど入っていません。それでも不思議と味が出てくるのです。
 トラック運転手が見ず知らずの母娘を彼女たちの親戚の家まで送る、長いようで短く
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お引越し(1993年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

 うれしくて、かなしくて、くやしくて、走るレンコ。子どもが歩き走る姿がとても印象に残る作品。
 なぜ父と母は別々に暮らすのか、親子三人仲良く旅行していた頃の温かさは戻らないのか、「早く大人になる」親の
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

 こぶしを振り上げ思い切り胸の前まで振り下ろしてしまう快作。
 この一つ前に鑑賞した作品で邪悪なジャウメを見たので、胸のつっかえが取れるようなモヤモヤが残らない作品をと思いさがしたら、あったあったあり
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ペトラは静かに対峙する(2018年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

 冷たさを感じるくらい人や風景を淡々と映す画面、彫刻家ジャウメの邪悪、ジャウメの妻とペトラの母の秘密がもたらす不幸の連鎖。
 7つの章、章の題名表示と順番の入れ替えは行わなくても良かったのでは。
 邪
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活きる(1994年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

 舞台、1940~1960年代の中国。
 主演、葛優(グォ・ヨウ)と鞏俐(コン・リー)が夫婦役。
 奇をてらうようなところ無く好感、すーっと作品の世界に入って気がついたら2時間経過、久々に時間の長い短
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菊とギロチン(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「大正時代末期の不穏な空気と閉塞感のなか、自由に生きたい、強くなりたい」と願った若者たちの話。
 自由平等の理想を抱き過激な行動を厭わないギロチン社、庶民の間で人気のあった女相撲の興行、史実を知らなか
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わたしたち(2016年製作の映画)

4.8

割り込む、割り込まない
近づきたい遠ざかりたい
ここだけの話は思い込み
永遠に続くと信じた友情
確かめたくて投げる言葉
本心を奏でる10才の言葉
嘘飾り気ない10才の言葉
その言葉を投げ合ったら
黙っ
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劇場版 お前はまだグンマを知らない(2017年製作の映画)

3.9

 笑った笑った。原作を知らないのですが、翔んで埼玉に負けず劣らず郷土愛が溢れていて面白い。最初からくだらない感じで始まったので全体を通してこんな雰囲気なのだろうとは予想しましたが、最後は「くだらない」>>続きを読む

いとみち(2020年製作の映画)

4.3

 青森で三味線、これは分かる。で、メイド喫茶?なんで??で、脇が豊川・宇野・大魔王の各氏。なんだかよく分からないけど面白そう。そう感じて映像館に吸い込まれ大正解。
 津軽弁が繰り出されて何となく言葉の
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サムライ(1967年製作の映画)

4.5

 アラン・ドロンが殺し屋の役。主役に作品の命運を預けるような作品の一つ。彼だからできる、とにかく隙なくキマっています。
 帽子にトレンチ・コート、外出前に鏡の前で身なりを整える姿、コートのポッケに手を
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ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~(2020年製作の映画)

4.1

 もう後半は涙とまらなくて。
 久しぶりに胸が熱くなる良い話を観ることができて感激。少し学芸会みたいな雰囲気もあったけど涙々でそんなことどうでもよくなりました。
 実話ですし、あらすじもしっかり書いて
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明日の食卓(2021年製作の映画)

4.2

 菅野さん高畑さん尾野さん、こんな表情するんだ、こんなに迫力があるんだ、感心するとともに胸が押しつぶされそうになり…涙が止まりませんでした。少しセリフが直接的だったような気もするけど観て良かったです。>>続きを読む

さらば映画の友よ インディアンサマー(1979年製作の映画)

3.9

ダンさん(川谷拓三)
シューマ(重田尚彦)
ミナミ(浅野温子)

 1968年、映画館、看板、過激な学生運動
、機動隊、長髪、グループサウンズ、銀恋、すべて懐古。
 川谷拓三さん、映画の世界にのめり込
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HOKUSAI(2020年製作の映画)

4.4

 二回観てしまいました。
 もう北斎=田中泯。神奈川沖浪裏、凱風快晴などの作品をみる度に田中泯さんを思い出しそうなくらい強烈です。
 前半、北斎の青年期を演じる柳楽優弥さん、なぜ描くのか、何を描きたい
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カットスロート・ナイン(1972年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

(あらすじ、ツタヤより)
 残酷マカロニ・ウエスタン。山賊たちに襲われた護送馬車が大破し、乗っていた凶悪犯と護送係の軍曹、その娘が徒歩で山越えすることに。そして、思わぬ事態が巻き起こる。

↑という話
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みかんの丘(2013年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

 たとえすべてが違っていても、誰かを、何かを敬う気持ちが胸の奥に宿れば争いは避けられる。でも「なにも違わない」のだと気づくまでになんと時間のかかることか。
 兵士たちは仲間を失い、自らも生と死の間をさ
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戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

4.8

 不思議、ほうとうに1983年の作品でしょうか。演技の素人(坂本龍一さん、ビートたけしさん)を起用して、ぎこちなさを逆手にとり見事にハマり役、坂本龍一の音楽は何回も聞きたくなる旋律。
 戦時下の捕虜収
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きっと、いい日が待っている(2016年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

 養護施設での虐待、しっかり描かれていてとてもつらい場面が…自国の事件を映画化したとのこと、真正面から作られたと推察します。
 かといって重苦しいだけでなく、兄弟の絆と、とくに弟エルマーの夢と希望と決
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 なんともハチャメチャな設定にまず驚き、山の生活が普通で厳しい課題を与える父親を嫌いにならない子どもたちに感心し、食料調達作戦や家族奪還作戦の無謀さに呆れ、これから兄弟姉妹は新しい世界へ一歩踏み出すの>>続きを読む

パラダイス・ナウ(2005年製作の映画)

4.4

 あらすじにある通り、自爆攻撃の実行者に選ばれた兄弟のような二人の若者の葛藤と選択が描かれます。修理工として働き、帰る家と家族があり、恋心も抱く普通の若者です。
 加害者が被害者となり被害者が加害者と
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.7

住み慣れた町
愛着ある我が家
慌ただしかった毎日
いつも一緒にいた家族  
失いたくない数々の記憶
失った後に気づく大切な事
季節がめぐり居場所が変わり
旅立つ仲間を淡々と見送る
寂しいけど寂しくはな
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アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)

4.4

 滅びて眠りにつく化石、でもそれだけではない、いつかよみがえるから化石。
 海岸の石から採取され丁寧で地道な作業により甦る化石とメアリー(Kウィンスレット)の本質、この二つが重なります。
 また、メア
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モンスターハンター(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

 たまに観たくなるんです。
 大画面で迫力ある怪獣退治、楽しめました、スカッとしました。しかもミラ・ジョヴォヴィッチ様。相変わらず強大な敵と闘う姿が格好いいですね。バイオハザードのファイナル以来だった
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二重のまち/交代地のうたを編む(2019年製作の映画)

4.1

 言葉をつづる
 記憶をつむぐ
 未来へつづく

 かつての町はこの足の下、語れない、語りたくない、語るときが来るのは一年後かもしれないし十年後かもしれない、訪れないかもしれない。
 あらすじにある陸
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わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

4.8

 身体の力が抜けて気持ちが穏やかになります、映画の公式HPを読んだだけで(私だけかも)。そして実際に観て、とても素晴らしかったです。
 日々の仕事、叔父さんと姪の間にある思いやり。言葉の数は多くないし
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夏時間(2019年製作の映画)

4.3

 いつも喧嘩が絶えない、でも嫌な気分はすぐに忘れます。
 日常から逃げたくなる、でも帰ると安心できる場所です。
 素直になれる時もあり、素直になれない時もあります。
 大切なことを話さない、でも涙は安
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無言歌(2010年製作の映画)

4.0

 そこは強制労働させられる人々の収容所。広大で乾いた大地、見渡しても地平線のみ。壕の中で眠る労働者たち、夜が明けると誰かが冷たく動かない体になっている。食べるものは少ないのに、遺体をくるんで縛る縄は足>>続きを読む

国葬(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 これほど壮大な国葬とは知りませんでした。弾圧や粛清で多くの人が亡くなったことがサラッと最後に字幕で説明されます。
 工業大国となった功績、秘密警察や罪の捏造、強制収容所送り、飢餓、あまりに両極端な功
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君が世界のはじまり(2020年製作の映画)

4.0

 6人の若者、それぞれの人生と現在の家庭環境、幾重にも積み重なり行き場を失いそうな感情、人のことは分からない、でも人の気持ちを想像してみる価値はあるかも。
 希望があるのか絶望しかないのか分からなくて
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おいしい家族(2019年製作の映画)

4.1

「お父さん、お母さんになろうと思う」親からこんなこと言われたら面食らいますね。この言葉を無表情でサラッと言う父、演じる板尾さん、不思議です。おかしいのに自然に見える、自然だけど何かがおかしい。しかも2>>続きを読む

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