ふぁぶ

ゴジラのふぁぶのレビュー・感想・評価

ゴジラ(1954年製作の映画)
3.7
特撮の入り口がウルトラマンであり、ゴジラとの出会いは平成VSシリーズだった当時の自分からすると、初代ゴジラは「ヒーローの登場しない古い映画」でしかなく、30年ほど前に一度見たきりだった。
アマプラで見放題になったので、歳を重ねた今、改めて見てみることにした。

モノクロなので隠されているところはあるのかもしれないけれど、この時代で既にアラというアラのない特撮技術にまず恐れ入る。
先人がここまで天才的だと、後世の人たちにとってはメリットもデメリットも大きかっただろうなと勝手に知った風に思ってしまう。

ストーリーはどれほど原作小説に準拠しているのか知らないが、芹沢博士(個人的には岩本博士なのだが笑)のキャラクター造詣が魅力的で、ラストは実在の人物が亡くなったかのように喪失感を覚えた。
また、劇中では戦争の存在が数年前のことと認知できるシーンも多く、戦争の悲惨さがリアリティを持って描かれている。

余談だが、ゴジラ-1.0の敬礼のシーンは、このオリジナルへのオマージュもあったのだろうと思うが、本作では芹沢博士に対するものであり、しっかりと意味のある行動になっていると感じた。

既に半数ほどのゴジラ作品は鑑賞済みだが、この機会に年代順に鑑賞していき、時代と共に移り変わるゴジラの変遷も確認していきたい。
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