ナオフェッサーX

ぼんちのナオフェッサーXのレビュー・感想・評価

ぼんち(1960年製作の映画)
3.6
山崎豊子さんの同名小説を映画化した作品。
制作は1960年です。

ぼんちとは、お坊ちゃん、ボンボンというような意味。
舞台は大阪。
船場育ちの若ぼっちゃんが、女系家族の中育ち20代から女性と戯れ、女性たちを卒業するまでのお話です。

市川崑監督×市川雷蔵主演。
かなり昔の作品ですので、ほぼどなたがどなたなのかわかりませんでした。汗
主演の市川雷蔵さんは、幅広い年齢層を演じられていましたが、違和感なく入っていけました。

お話ですが、女性遊びをやめて落ち着けと母と祖母から説得されますが、結婚したらしたで、嫁が気に入らずいびりまくる母と祖母。
「いやぁ~。なんで大根まるっぽにしはったーーん。」と、嫁の料理(大根の切り方)に笑いながら口出ししてくる義母。怖くてぞくぞくしました。笑
おばあちゃんもおばあちゃんで、「ワテが男やったら子供を産ませてみたいような女やなぁ~。」と嫁候補を中年男のように値踏みしている発言に、やっぱり怖くてぞくぞくしました。笑

良くも悪くも昔の大阪弁のパンチ力の凄さを知る事のできる作品だと思います。

そんなこんなで、若ぼんは妾をどんどん作っていく事になりますが、女性たちが艶っぽくてなんだかリアルにいやらしい。笑
そして、女性たちは、したたかでたくましい。

主人公の坊ちゃんは女遊びを楽しんでいるというより、周りの女性に流されすぎた抜けた気の毒な人にも思えます。
角度を変えれば見え方色々。
女性の本性とたくましさを覗けるという点では、ある意味ホラーかもしれません。笑