ひつじ

ALWAYS 三丁目の夕日のひつじのネタバレレビュー・内容・結末

ALWAYS 三丁目の夕日(2005年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

あぁ。ベタなのに。よくよく考えるとほんとにベタのベタでしかないのになんでこんなに涙がボロボロ出てきたんだろう…サンタさんのところとか、指輪が箱しか買えなかったところとか、子供いなくて先にぶん殴ったところとか、もうメガネで前が見えなくなってしまった。
単に「なつかし〜」系の話ではなくて、下町の人の温かさ、とかいうほど陳腐でもなくて、なんだろね、みんなそれぞれ抱えるものがあって、でも大切にしたいものがあって、貧しくても必ず上がっていく、豊かになっていく日々の楽しさがあって、明るく生きていく、時代が根っこから前向きな感じ。

たぶんキャラの横暴さやクズさ、弱さをを際立たせているからフリが効いている。人ん家に上がり込むほど怒ってドア破って荷物捨てたと思ったらサンタをあげていたり、人のアイデア剽窃して開き直ったりテレビぶっ壊したと思ったら本気でビンタして万年筆をサプライズで用意して指輪も用意したり。子供みたいな面倒ごと押し付ける女だと思ったらちゃんとカレーは作りに行ってあげたり。「あいつってああだけど、でも良いとこもあるから憎めない良いやつなんだよな」が作動する感じがする。あと堀北真希はちょっと美人すぎるなー
東京タワーができる。というのが物質的豊かさで、でも精神的な豊かさは物質的な豊かさでは補えない、その人の相対的な対価の量に思いの強さは比例するよなーとも。万年筆、あれは嬉しいな。あと別れ際は照れたりストレートに言わないとやっぱり後悔するなぁ。言えないもの、言わないものだけど、いえるほうがいいなぁ。みんなが言えないから、言えないあの感じに「言えよ」「言ってくれよ」と強く思うよね…。僕は言おうとすると泣いちゃうので強がって言えないんだよなー。そのもどかしさにつながってきた
鈴木オート、文学、その2つの世界がうまくリンクしていて、片方やってる時にもう片方を思い出させる感じも良かった。(親がウェルカムではない感じとか)
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