ひつじ

東京物語のひつじのネタバレレビュー・内容・結末

東京物語(1953年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

序盤は退屈な(マジで退屈な)親族の日常風景だったのに、中盤からはずっと目が離せなかった、悲しい…

親子の関係って、近ければもう十分ってなるけど、でも遠いとかえって近づこうとする…。
本当に、生きてる間はちょっと面倒笑 なのに、いざ亡くなってしまうともっとかまってあげたかったなってなった。おんなじ気持ちになった。①淡白というよりは、淡々としている感じ②ちゃんと実利をとっていく感じ③思いやりを見せたいズルさを正直に吐けるのは肉親ではない他人ゆえなんだよなぁ。④まだ孝行できたよねって子どももいれば、⑤そんな淡々としてる感じもありえないってなるのもあるし。過ごした時間の濃さや密度によって気持ちは変わる…。。親子愛ってゴールがないからなぁ。。

愛着、の正体が様々ある。見た目は淡白で、アクションは冷たそうに見えて、時間を一緒に過ごさなくても、それは形の変わった愛着だと思った。いつまでもいても仕方ない→→いつまでもいてあげたいの時間経過を4人を通じて見ていて、1人で外から見てる感じ? 「喪服持ってく?」とかはかなりリアリティあったなぁ。合理性と愛情のバランスが難しい。愛着があるから合理的になる、愛着がないから(わりと他人的に)優しくなる、もあるんだよなぁ。「ずるいんです」とかすごい良かった。薄々思ってた。自分もやりそうだなぁと。人からどうみられるかより、自分がどうしたいかではあるなぁー。

てか、行ってるだけ偉いと思うなぁ。なんか、来なくていいよって言ってたのに行くだけで、十分子ども側の愛を感じるんだよなぁ。

お母さんが愛おしいのはたぶん、あの忘れものの多さが効いてるんだろうな

親ってメリットない、というか報われない感じがしちゃうけど、下に継いでいくモノだからねえ。でも、あの淡白に扱われて寂しくても幸せだよなぁ、的なのもわかるような。孤独よりも報われない寂しさのほうがまだいい気がしたなぁー。隣にいたほうがいいね人生は。こと自分においては、やはり若いうちがピークだ。親の役目が終わっても自分の人生は続くのだし
ひつじ

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