ジャンリュック

魔界転生のジャンリュックのレビュー・感想・評価

魔界転生(1981年製作の映画)
3.5
公開当時、沢田研二の出演が話題になってたけど、僕にとっては
“千葉真一の柳生十兵衛を楽しむ映画。”

十兵衛が主人公の伝奇小説を映画化するとなると、この時代にその役を演れるのは千葉真一をおいて他に居ない。

あの、殺陣のスピード・迫力、そして隻眼の目ヂカラ。唯一無二の十兵衛を十分に堪能できる。

そしてもう一つの見どころが若山富三郎の殺陣。最も殺陣が上手な役者さんだったらしい。

なるほど、凄まじい剣さばきの速さやビタっとハマったかっこよさは、素人目にも分かる。しかも結構ぴょんぴょん飛び跳ねて身が軽い。

そして、その殺陣の名人同士の決闘!

設定としても柳生但馬守と十兵衛の親子対決なんだけど、実際に千葉真一は若山富三郎に殺陣を師事したことがあるらしく、本当の師弟対決でもあるらしい。

そんな二人が、燃えさかる“本物の”炎の中で見せるまさしく命がけの闘い。二人の研ぎ澄まされた動きの一つ一つに、ただただ見惚れてしまう。
日本映画史に残る決闘シーンと言われるのも納得。