このレビューはネタバレを含みます
小説読者からするとまず最初に天草四郎が神への信仰を捨て、同じく神への信仰によって大切な夫との絆を失ったとするガラシャを復活させる、という過程を描くのにまず驚く。
原作で関ケ原で敗れた小西行長の遺臣である森宗意軒が幕府も紀伊大納言も皆死ねとの目標から四郎を復活させ、生前の後悔を取り戻す為に剣豪達に説得を行う手順を描く上でじゃあ天草四郎の後悔とは何なのか、という点にフォーカスした結果じゃあ同じ殉教者としてガラシャも転生者として出せるんじゃね、と考える映画スタッフの作為が読み取れるのも興味深い。