両親の敵討ちを果たしたことにより、指名手配中の殺し屋となった女剣士(梶芽衣子)が、秘密警察から特別任務を請け負うことになる。梶芽衣子主演による人気シリーズの第2作目。
主人公の復讐は前作で終わっているため、本作では毛色が異なる作風に変化。脇を固める名優たちが物語を牽引する役割になっており、日露戦争後の世相を汲みながら、体制側と左翼思想家の軋轢が描かれていく。
殺気立った雰囲気が緩和されており、梶芽衣子のコスチューム・プレイばかりを目で追うことになるが、和洋折衷のエキゾチックな映像作りと血みどろバイオレンス描写が引き継がれているため、テンションが下がることはない。
何よりも、梶芽衣子と岸田森が肩を並べているときに発せられるエネルギー量が半端ない。岸田森は小柄であることがコンプレックスだったらしいが、映画を観ている側からすると全然気に掛からない。まさに唯一無二の存在。