よつ

十二人の怒れる男のよつのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
5.0
すごく良かった。面白かった。
一人が放った疑問が波紋みたいに広がっていくのにもドキドキしたし、何より話し合うってことがどれだけ大変で、胆力がいることなのかすごく伝わった。めちゃくちゃ面白かった…。

メガネをかけた、終盤まで有罪派だった人って主人公と同じ属性の逆の立場の人だったんだろうなと思う。自分の納得のいく考えが出るまで少数派であり続けたのは、主人公の最初の感じと似ていた。

目撃者の老人の部屋を再現した時の、流れが変わった感が好き。
蒸し暑い狭い部屋の中だけでドラマができていくのがすごい。早くこの議論を終わらせていつもの日常に戻りたい、と言うように各々が窓に目を向けるのも印象に残った。

全く関わることのなかった人同士が、同じく全く関わりのない少年の生死を議論する。一人の少年の生死が関わっていると繰り返し唱えてる主人公が強く印象に残った。
最後、ゆっくりと部屋から出ていき、それぞれが帰路につくの、めちゃくちゃ良い。
多分また見返しちゃう映画。
よつ

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