Skyler

十二人の怒れる男のSkylerのネタバレレビュー・内容・結末

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

時代背景は、白人主義、男社会。
スラム街で生まれ育ち、小さい頃から貧困、父親の暴力の環境の中で育ち自らも様々な犯罪に手を染め、ある日父親殺しの罪で逮捕された少年。
この為に集められた12人の陪審員。
もちろん全員白人男性達。
12人中11人は、スラム街で生まれ育った者にまともなヤツはいない、父親を殺すようなヤツはクズであり、電気椅子に送られて当然と言い放つ。
現代ではかなり違和感のある差別意識が露わになった表現が多いが、ほんの少し前まではこれが当たり前の社会だったのだろう。
その中でただ一人、少年の生い立ち、検察側の証拠の曖昧さを指摘し、無罪を主張する。
最初は変人で頑固者扱いされるが、検察側のずさんな調書を一つ一つ覆しながら、一人また一人と味方をつけていくはなし。

最終的には、陪審員制度はアメリカの誇りである事を皆が認識するに至り、徹底的に話し合うことで全員の合意を見ることができた。
当時の社会的思想からすると斬新な脚本だったのではないかと思う。


三谷幸喜の12人の優しい日本人、もよく練られた秀逸な脚本
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