ゴン吉

眠狂四郎 殺法帖のゴン吉のレビュー・感想・評価

眠狂四郎 殺法帖(1963年製作の映画)
4.0
柴田錬三郎の小説を原作とした剣の達人「眠狂四郎」の活躍を描いた時代劇。 
市川雷蔵が主演、中村玉緒がヒロインを演じ、若山富三郎、扇町景子、真城千都世らが共演。

加賀前田藩の奥女中千佐(中村玉緒)が眠狂四郎(市川雷蔵)を訪ねてきて、唐人陳孫(若山富三郎)から命を狙われているので100両で身を護ってほしいと頼みこむ。
一方、陳孫から結び文が届き、眠狂四郎が陳孫と会ってみると、味方について欲しいと頼まれ、千佐が前田藩の間者であることを知らされる。
果たして真相は如何に? 

眠狂四郎の必殺剣は名刀・宗像政宗による円月殺法。
「俺の剣が完全に円を描き終わるまでにお前は死ぬ」 
宿敵は少林寺拳法の達人の陳孫。
公開されたのが昭和38年で、まだまだ少林寺拳法の知名度が低いであろう時代に、円月殺法と少林寺拳法の戦いが熱いです。
色男の眠狂四郎がモテモテで、ヒロインを含めて3人の女が奪い合うのが笑えます。
一方、ラストは切ないです。
ヒロインを中村玉緒が演じており、若くて可愛らしい。
赤や青の色彩のライティングの演出も特徴的です。
「この石のかたまりに俺の中にあった宝を微塵に砕いたのだ もうこの世に美しいものはないのか どこにあるんだ」
”円月の砕ける 波ぞ佃島”  

2023.2 BS12で鑑賞  
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