エブリデイねむろう

怪談新耳袋 殴り込み!劇場版<沖縄編>のエブリデイねむろうのレビュー・感想・評価

3.0
実話怪談集「怪談新耳袋」の制作スタッフが怪談で語られた場所を実際に訪れて検証を行うという心霊ドキュメンタリー「殴り込み!シリーズ」第6弾にして劇場公開作品第2弾。
監督:村上賢司

「沖縄上陸」

心霊といえば沖縄。
沖縄といえば心霊。
ということで、ついに沖縄へ飛び立つGメンたち。

しかし、不可解なちからに邪魔をされているのか、いきなりトラブル発生。
なんと、キャップと力夫が空港に来ない!

まぁ、別にいいか。

Gメンたちはかまわず沖縄の地を踏んだ。

相変わらず「はち」へのセクハラがひどい。
さっさと呪われたらいいのに。

「SSS」

琉球怪談で著名な小原 猛氏をスーパーバイザーに迎えて最初に訪れた場所。
SSS(スリーエス)。
ここはYouTube界隈でも洒落にならない逸話が多く、とにかくパンチの効いた心霊写真が撮れる場所としての印象がつよい。

おじさんたちも洒落にならない場所だとわかっているのか、ただただ怖がるばかり。

ここで無茶しないでいつ無茶するんだよ。
(許可取りでいろいろ釘を刺された?)

「御嶽の犬」

次のスポットは某貝塚。
この場所はさまざまな異世界への入り口になっており、その一線を超えたものは犬が憑依したように荒れ狂うのだという。
小原氏いわく「沖縄でも1・2を争うヤバい場所」だそうだ。

今回も不謹慎はなし。
ただただおじさんたちが怖がっている。

まぁ、怖いよねここは。

ギンティ小林はがんばっている。
47歳おじさんのドッキリ猛ダッシュは草。

「迷宮遊戯」

沖縄で有名なホテル廃墟。
「稲川淳二 恐怖の現場」での取材が印象に残っている。
その圧倒的な存在感に言葉を失うおじさんたち。
しかし、ここで村上監督に異変が起きる!

「うおー、いいねぇ!」

なぜかテンション爆上がりではしゃぎまくる監督。
廃墟マニアの血が騒いだようだ。
心霊ドキュメンタリーの撮影であることを完全に忘れ、空気も読まず満面の笑顔で廃墟を撮影しまくる廃墟おたく。

普通に邪魔者扱いされてて草。

だからおたくはダメなんだよ。

そんな廃墟大好き、村上賢司。
昼間は元気なのに夜になるとただのヘタレおじさんなのも舌打ちポイント。

しかしまぁ、仮面ライダーの壁画の前で全力変身ポーズってのは、なんというか、怖さよりもいたたまれなさがすごいな。

最後の発光体については、普通に懐中電灯っぽい。
ナレーションでも指摘されていたが明滅も人為的。
仕込みではないのなら、誰かがいたのかも?

「海中の英霊たち」

本作もいよいよラストミッション。
沖縄戦で多数の戦死者が出た海岸へ潜入する。

Gメンの全裸担当・ギンティ小林が特攻。
…ギンティちょっと太った?

しかしおふざけ企画とは思えないギンティの演説は意外といい。

ところで、本ミッションの冒頭で事件が起きた。
「ロケ車内すかしっぺ事件」。
この凶悪事件の犯人は誰なのか?
真相究明は「こっくりさん」に託された。

<総評>

ビデオ版のころのような悪ふざけは鳴りをひそめ、本格心霊ドキュメンタリーの方向に走り出そうとしている印象の「殴り込み!」。
まぁそれはそれで悪いわけではないが、正直、本シリーズは心霊的な撮れ高は微妙なことが多いし、ガチでやる以上、それはしょうがないと感じる。

だからこそ、もっとおじさんたちの過激な不謹慎が見たいのであるが、そちらは明らかにブレーキがかかっている印象である。

どっかで怒られでも発生したのかしら。

2024ー旧015