エブリデイねむろう

怪談新耳袋Gメン 孤島編のエブリデイねむろうのレビュー・感想・評価

怪談新耳袋Gメン 孤島編(2019年製作の映画)
2.5
実話怪談集「怪談新耳袋」の制作スタッフが怪談で語られた場所を実際に訪れて検証を行うという心霊ドキュメンタリー「殴り込み!シリーズ」第17弾。
監督:谷口恒平

田野辺キャップは語る。
「我々は幽霊が見たいだけである」。
東京から船に乗ってたどり着いた「孤島」。
2泊3日の闘いがはじまる。

「DAY1」

H神社。
25人の若者たちが悪代官を殺害したあと行方不明になったという伝説の地。
今宮さんがかわいい回。
企画は相変わらず微妙。
おじさんの誰かに「悪代官」をやってほしかった。

続いて向かったのは某ホテル廃墟。
スピリットボックスをつかうのはいいが、ホテルの曰くもなにもわからないまま女性に語りかける意味はなんだろう?
なんで女性の霊がいると思ったのか、の説明はほしい。
(建物内の探索はないので撮影許可が降りなかったかな)

続いてはとある飛行機墜落事故のあった海岸。
こちらも特に撮れ高なし。
墜落した飛行機の名前にちなんで「ジュビター」くらい熱唱してほしかった。
(悪天候すぎて撮影どころじゃなかったのはわかる)

初日ラストは河童池。
特になにもなし。
帰りの山口Pの怖い話が一番怖い。

「DAY2」

2日目のポイントは「M山」。
しかし悪天候のため企画は中止。
そこで急遽、地元の事件・事故スポットを訪ねることに。

正直、いろいろグズグズである。

ただ、線香の件はおもしろいな。
最後の光は蛍っぽい。

<総評>

新しいシリーズになってずっとそうだが、企画そのものがまったく練られていないのがよくわかる。
もちろん、時代の要請もあって無茶なことがしづらいご時世ではある。
が、そもそもこのシリーズは、「心霊映像」という撮れるかどうかも怪しいものに頼ることなく、演者たちの体当たりバラエティとして成立させてきたことに意味がある。
つまり、本シリーズにおいては「企画」こそが生命線である。

その企画が弱いとなると、上昇は難しい。

心霊ドキュメントとしても厳しい。
そっちメインでやるなら、検証方法を工夫するなどそれなりの「仕掛け」が必要になるが、それもなく中途半端。

とにかく事前準備の不足と行き当たりばったり感がしんどい。

2024ー旧026