メル

ある日どこかでのメルのレビュー・感想・評価

ある日どこかで(1980年製作の映画)
3.8
1934年に発表されたラフマニノフのラプソディーを愛する1980年の彼と、その曲を聴いたことがない1912年を生きる彼女。

タイムトラベル系の話の中には、観ている時は疑問に思わなかった事が冷静になって考えると何か変…と引っ掛かる時がある。

この作品は映像も音楽も美しくストーリーも少し切なくて…なのによく考えるとあれっ?というところに当たる。

主人公が最初に老女から渡されたあの懐中時計はそもそも一体誰のもの?

老女から年代物の時計を渡されたのをきっかけに過去に行ってみたら、「素敵な時計ね」と彼女は時計を褒めるが男は心の中では「貴方が私に渡したものですよ…」と思っている筈。
この時計の持ち主は本当は誰なのか観るたびに気になってしまう(笑)

スーパーマンのイメージの強いクリストファー・リーヴが恋する普通の青年というのがとても良い。
恋人たちの間に入るおじゃま虫のクリストファー・プラマーの存在感もさすが。
クリストファー・プラマーが90歳で現役で活躍しているのに20歳以上も若いクリストファー・リーヴがこの世にいないのはやはり残念です。
メル

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