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風とライオンのメルのレビュー・感想・評価

風とライオン(1975年製作の映画)
3.6
20世紀初頭のモロッコで実際にあったペルディカリス事件をアレンジした話。

米、仏、独、英の列強がモロッコへ介入することに怒った部族の首長ライズリ(ショーン・コネリー)は、アメリカ人の婦人(キャンディス・バーゲン)と子ども達を誘拐して自分達の要求を通そうとする。

これに対し、時のアメリカ大統領セオドア・ルーズベルトはこの事件を自分の次期大統領選挙に利用しようと考えて、親子の救出作戦に出る。

オープニングから、馬に乗った武装集団がアメリカ人の豪邸を襲撃し使用人達を容赦なく殺したり、後半思わぬ展開になってからのアクションシーンが又また凄い!
唯、馬が…沢山の馬🐎が可哀想な位悲惨な目に遭い、思わずアーッ!と声が出る。

ずっと昔、スクリーンで観た記憶ではキャンディス・バーゲンの気の強さと美しさ、ショーン・コネリーの男らしさから「風とライオン」はこの2人を意味するものと思い込んでいたけど、今回観直してみたら留まるところを知らない風はルーズベルト大統領で、ライオンは部族を守るショーン・コネリーの事だった。笑

終盤で独、仏の裏切りがステレオタイプでありきたりだったり、物語的に大事な所がイマイチ分かりづらいなど残念な所は多いけど、ショーン・コネリーは部族の首長がとても似合っていたし、誘拐された少年が彼に憧れの眼差しを向ける描写は良かった。

アメリカの作品でここまでイスラムの守護神の様な男を魅力的に描いた作品は無いかも。これからも多分無いかも。

テディベアという名前がこのルーズベルト大統領の名に因んだものだと初めて知りました。😅
立派な熊もしっかり登場してます🐻
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