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トリコロール/赤の愛のKのレビュー・感想・評価

トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)
5.0
「とても利口な犬だ、あげよう」
「いらないの?」
「何もいらん」
「息も止めたら?」
「そうしよう」

思えば三部作全て会話が面白かったけど今作のこれが大賞。飼い犬を轢いちゃった人と飼い主の会話とは思えない。遺作がこれなんて良い人生だなと思ってしまった。自分だったら心置き無く成仏できる。相当前に『アマチュア』と確か『傷跡』も観たきりでそこまで好きでもなかった覚えがあったけど、今回でめでたく大ファンになった。何もかもが好み。変な状況を生み出すことの巧さとそれをより変な状況へ発展させる流れの違和感の無さがとにかく良い。こんなに脚本の人だったとは。
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