デニロ

GODZILLA ゴジラのデニロのレビュー・感想・評価

GODZILLA ゴジラ(1998年製作の映画)
3.0
渡辺謙の芹沢博士。放置プレイで得体の知れぬ怪物を蘇生させてしまった。怪物の痕跡発見後19年間何をしていたのかな。その後は、肩を落しうな垂れながらオロオロするばかり。ゴジラが登場するや否や、ゴジラは怪物を倒すために遣って来た、と。地球の守護神ゴジラ。平成ガメラシリーズを彷彿させる仕組み。怪物など核兵器でやつけてしまえ、と米国はいつも軽く言う。危険だな。博士は、核兵器は使うな、ゴジラが倒す、と。戦わせた挙句はゴジラの放射線攻撃。たいした違いはないのではないか。怪物は放射線を喰っても、破壊してバラバラになったんじゃおんなじだね。間抜けのヌケ作博士。

冒頭の原発施設崩壊。FUKUSHIMAを思わせる。ここでジュリエット・ビノシュを贅沢に使う。え、もうおしまいかいという感じ。原発崩壊後、謎の共振現象をパターン図で示すんだが、何だか古臭い。19年後崩壊した原発の奥では芹沢博士と米軍が謎の研究?をし続け、得体の知れぬ怪物を蘇生させる。同じものがもうひとつある、と気づいて急行するとそこはもぬけの殻で、怪物は雌雄二体。

思い出せば出すほどおかしな展開になっていく。ゴジラが通学バスの逃げ道を作る場面は噴飯ものです。

やはりゴジラには伊福部昭マーチが轟かないと昂揚感に欠ける。ホーリー・モーターズではオマージュを捧げられていたが、本作は東宝さんも関わっているんだもの使って欲しかった。

極私的にはゴジラが戦いだすと眠くなるという規則的記憶があり、それは本作においても踏襲されたということはそれだけでゴジラを観た、という映画的記憶となります。
デニロ

デニロ