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県警対組織暴力のbluetokyoのレビュー・感想・評価

県警対組織暴力(1975年製作の映画)
3.5
実録もので、仁義なき戦いの他に沖縄やくざ戦争を挙げたが、他に挙げるとすれば、この作品ではある。ただし、終盤に、やくざが籠城して、国家権力と対峙するという場面があるが、現実に、その逆はあっても、やくざが国家権力に敵対するということは、まずあり得ないので、勘違いしないように。国家権力は、しばしば、やくざを利用し、持ちつ持たれつの関係でもあったが、やくざが反乱を起こすことはまずない。単純に生活がかかっているから、反乱の起こしようもないのだ。

簡単にあらすじ。
もとやくざの市会議員、友安とつるんだ川手組と大原組の若頭、広谷が抗争を繰り広げていた。いましも、広谷の手下が川手組のクラブに殴り込みをかけた。
だが、刑事の久能は川手組の事務所を捜査した。ということで、久能はなにかと広谷に目を掛けていた。

実は、大原組から独立した三宅組の組長を広谷が暗殺し、久能のもとへ自首した。だが、久能は、広谷が人格者であることを見込んで、あえて、見逃したのだ。

その後も、友安と川手組が組んで、工場跡地を落札して、不正な利益をえようとしていたことを突き止めて、阻止して、広谷組に落札させたりした。

ある日、広谷組と警察署員たちがクラブで飲んだ帰り、偶然、川手組と喧嘩になり、全面抗争となってしまった。

警視庁では、抗争事件を重く見て、海田を県警に派遣する。

大原組長が出所したあと、すぐに、がさ入れをして、再度、大原組長を逮捕。大原組を解散させた。
しかも、情報は、久能の耳に入れないようにした。

こうして、徐々に、広谷を追い詰めていった。久能は、情報が入らないので、広谷を助けることが出来ない。

広谷は、手下とホテルに籠城した。警察側は、仕方なく、久能を説得役にして、ホテルに送り込んだ。

久能は、広谷が隙を見せたときに、広谷を逮捕した。

広谷は、ホテルから出て、連行されるとき、一瞬の隙をみて、拳銃を奪い、海田を人質にした。久能は、やむなく、広谷を射殺した。

久能は、派出所勤務へ。ある雨の夜、事故車を見に行った久能は、なにものかの車によって、轢き逃げされるのであった。

警察は、能力的に貧弱だった時期、たしかに、やくざ組織を利用していたりした面もあったことだろう。
それが、ある時期を境にして、やくざ組織を徹底的に排除する方針に転換している。そのことに対しては、曖昧にしているのは仕方がないのかな。
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