NicoJay

カリブの白い薔薇のNicoJayのネタバレレビュー・内容・結末

カリブの白い薔薇(2006年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

【原題】UNA ROSA DE FRANCIA
【英題】Virgin Rose

キューバ国立演劇学校在学中のアナ・デ・アルマスが初主演した映画。
アナは1988年生まれなので、撮影された2005年当時16~17才。
濡れたネグリジェを脱いで裸になったり、裸でベッドに横たわっているシーン(腰にシーツあり)や、上半身裸に透けたネグリジェのシーンなどがあります。
日本でいう体当たり演技ってやつですけど、後にアナは本作の撮影を振り返って「私はとても若く、彼氏がいて、泣いてしまいました」と語っています。
でもまあ、見ちゃいますね。顔もかわいいですし。
普通のワンピースを着てサングラスをかけ街を歩くシーンや、店でパフェのようなものを食べるシーンもありますよ。「バニラが多い」と文句を言っていましたけどw

この作品の時代設定を調べると、米国禁酒法時代(1920~1933年)と1950年代という2つの説が出てきます。いずれにせよキューバ革命より前ではありますが。

主要登場人物のひとりで不法移民の密航を生業とする船長シモン(ホルヘ・ペルゴリア )にはもうひとつの顔があって、それは貧しい農家から若い娘を買い付けてきて洗練させ、富裕層に売り飛ばすこと。処女のほうが高く売れるそうで、主人公マリー(アナ・デ・アルマス)がまさにそれ。
そしてシモンと昵懇の判事がマリーに目をつけています。
そこへ若きアンドレス(アレックス・ゴンサレス)が登場して、ふたりは恋に落ち、一緒に米国へ逃げようと話し合うわりとベタな展開。

マリーが置かれているのは豪華な造りの娼館で、部屋は個室。
他に7~8人の娼婦とマダム、あとメイドや執事がいるんですけど、館内の様子が昔の日本の売春宿などと違って妙に明るいです。食事も豪華だし、銃を持った警備員が逃げ出さないよう見張っているわけでもない。
時代を反映しているのかそのへん独特で、不思議な感じがしました。
あと全体的に色彩がきれいです。
また船長シモンの複雑な性格が物語りに深みを持たせていて、アナ・デ・アルマス目あてで観はじめたものの、途中で飛ばすことなく通して観られました。
まずまずのハッピーエンドなこともあって、わたし的に本作はけっこうな拾い物です。
NicoJay

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