トリュフォーの長編デビュー作、
無力感とか閉塞感を感じていた子供時代。正当だと思わされていた理不尽な仕打ち。学校をサボったり、無意味な悪戯をしたり、映画館に行ったりすることが重大な意味を持っていた頃。
大人の目からすると一見不可解な行為も、このように子供の論理を映像化して見せられるとすべて重大な出来事になる。
何もできない、どこにも行けない苛立ちや不安。大人になってもそこまで変わらないが自分の何も出来なさには慣れていく。
世間の大人たちに嫌われ疎まれながら、見放された果てに広がる海。好き勝手に歩き回れる、自由に色々なものを見て回れる素晴らしさを実感させてくれる映画だと思った。