千年女優

スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナスの千年女優のレビュー・感想・評価

4.0
スターウォーズのオリジナル・トリロジーであるEPISODE Ⅳ/Ⅴ/Ⅵの前日譚を描く新シリーズの第一作で、正義の騎士団ジェダイと共和国による統治が行われる銀河系がシスの暗躍により徐々に腐敗していく様を、「選ばれし者」と称されるまでの強力なフォースを生まれ持った少年アナキン・スカイウォーカーの登場と共に描いたSF映画です。

前作から16年を経ての公開でファンからの批判が根強いですが、オリジナルを答えとした場合の「方程式」に当たるとあって独自に解釈を持つファンが理想と現実を衝突させるのはやむをえないところです。さらにはまだつたなかった映像技術を工夫とアイディアで補ったのに対して、全面的なCG導入や改編もまた議論を呼ぶこととなりました。

しかし兎にも角にもナタリー・ポートマン演じるパドメが魅力的で、聡明かつ勇敢、慈愛に満ちて凛とした美しさのある彼女の存在は本作の白眉です。拘りのCGでアクションも格段に進歩し、特に『ベン・ハー』の戦車競走を彷彿とさせるポッド・レースと対ダース・モールのライトセイバー戦で魅せる十二分にエンターテインできる一作です。
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