このレビューはネタバレを含みます
WAZA脱退を巡るJAZAの決定に端を発して鑑賞。
太地町のイルカ追い込み漁によって入手したイルカを動物園や水族館が入手できなくなった。
本作に登場する反捕鯨活動家やシー・シェパードの圧力がWAZAに影響を及ぼしていることは明らかである。
本作で太地町のイルカ漁を批判するポイントは以下
・イルカが知性的な動物であること
・毎年約2万頭ものイルカを太地の入江で漁っている
・イルカショーに向かない個体は食用とされている
・イルカ肉には水銀が高く含まれている
他にも取ってつけたような理由を上げるのだが
センセーショナルでエモーショナルな批判ばかり
ドキュメンタリーとしての主題は”追い込み漁の残酷さ”を伝えようというものであろうとは理解できる。
だとするのであれば、イルカの知能が高いことや漁獲数や水銀含有量は蛇足である。
もう少し論理的な展開をしてもらわないと、反論する方ととしても
・愛玩動物である犬を食べる国がある
・オーストラリアのコアラは間引くためだけに殺されている
・そもそもクジラ類の減少は鯨油目的の捕鯨が原因
・水銀中毒になるほどイルカを食べる人はいない
といった主題とかけ離れた議論になりやすい。
この映画、論理的な値打ちは無いけれど、映像的値打ちとして☆ひとつ