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君のためなら千回でもののんchanのレビュー・感想・評価

君のためなら千回でも(2007年製作の映画)
4.1
子供同士の友情物で温かみを感じられるのかな💞と軽〜い気持ちで観たらとんでもなかった😣

小説『君のためなら千回でも(原題:The Kite Runner)』の映画化で、著者は1965年にアフガニスタンの首都カブール生まれ。1980年にアメリカに亡命している。自伝ではないものの、育った環境に似せた主人公を立てて、時代の移り変わりと共に変化した故郷カブールを描いている。

主人公である金持ちの息子アミールとその家の召使の子ハッサン。身分の垣根がありながらも仲の良い様子が丁寧に描かれます。強調されるのがアフガニスタンでの"凧揚げ合戦"🪁の想い出。2人の少年は子供らしく微笑ましいものの、賢いけど臆病者のアミールが従順過ぎて鈍臭いハッサンにちょっとした悪戯の気持ちでやった事が大人になってもずっと引っ掛かってしまう。ハッサンが悪ガキたちに"陵辱"されたのを見ていたのに止めに入れなかった後悔もある(男の子が男の子をレイプする場面は目を疑ったけど、実際に起きているのだろう😖)

その対照的なキャラクターが気になりラストまで惹きつけられる要素となります。
アフガニスタンの社会情勢は一気に悪くなり、アミールはアメリカへ渡ることに。2人は離れ離れとなってしまう。

時を経て大人になったアミール。好きの裏返しでやった事で親友と仲直り出来ないままを後悔していたが、20年が過ぎたアメリカに1本の電話が入る。それをキッカケにアフガニスタンの情勢悪化した中、故郷のカブールに命からがら足を踏み入れる...

とんでもない展開をみせる話だが、日本人には理解し難い宗教も絡み、アフガニスタン情勢を改めて顧みるキッカケにもなりました。
ラストは爽快感があるので救われます🪁


監督は『チョコレート』『007 慰めの報酬』等のマーク・フォースター
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