のんchan

日日是好日ののんchanのレビュー・感想・評価

日日是好日(2018年製作の映画)
5.0
日日是好日(にちにちこれこうじつ)
3000レビューとなりました。
ここまでくるともうキリ番に何をなんて構えません。

昨日、3ヶ月ぶりに母に会いに仙台まで日帰りして来ました。
母と束の間の時間を過ごして良い一日でした。
ふとこの作品は母と一緒に劇場鑑賞した最後の作品だと想い出し再鑑賞に至りました。

内容は、20歳の典子(黒木華)が従姉妹の美智子(多部未華子)と茶道(表千家)を武田先生(樹木希林)に習い始め、色んな知識を覚え学び、時に面倒臭く感じることがあっても24年の歳月が流れる。
その間、就職の挫折や失恋、父の死など様々な経験を重ねる。しかし、常に茶道は典子の傍にあり、善き日も悪しき日も因果の道理として...それは季節ごとに五感を使って感じられる。掛け軸やお茶菓子、庭を見て、花や葉、雨、雪を一つ一つを慈しむ心、日本人の理に適った昔の所作、知らなかった諺...先生からその都度に言葉を頂きながら生きてきたと心に噛み締める物語。

特別何か大きなことが起こる話ではないけど、日本人なら理解できるし、心の澱が清らかになる感じがします。お薦めです。


満点にした理由は...
典子が主人公の話。私も漢字は違えどノリコで、母に連れられ18歳から茶道(石州流)を習い、24歳で教授看板を頂きました。実は結婚するまでの数年間、日曜の午前中に、私から習いたいと言ってくださる、先輩の娘や後輩、従姉妹や知り合いのお嬢さんを自分の勉強のために指導させてもらってたことがあるんです。日曜の午前中なんてのんびりゆっくり寝ていたかったけど...今思うと、母と祖母に支えられながらもやり通したなぁと。

流派が違うものの、茶道の基本は一緒だし、もう忘れてしまっている細かな所作や古い習わしの良さが詰まっていること。

そして、大好きだった樹木希林の遺作。
もう、呼吸も苦しい時があっただろうけど、茶道の先生らしくピシッとした威厳と優しさを込め淡々と演じられていて、だからこその名女優ここにありで、私にとって大切な作品になっていること。





実は...
もうFilmarksを十分楽しんだので、今回をもって引退しようかと思い立ちました。
ただ...この作品を観たら、継続は力なりと言われているように思えてしまいましたが...
もう日課のようになってしまったので、突然やめてしまったら返って調子が狂うかしら?少し悩んでいます。
今までとは違う形で続けるかも知れないけど、この先は未定です。

いつもいいね!コメントくださるフィル友さま、今まで本当にありがとうございました。




【5/19 追記】
Filmarksを始めて4年5ヶ月。大好きな映画を毎日楽しみながら、もっと観たいの精神で夢中で邁進してきました。ラストまで観たものは全て記録すると決めていました。次を観たいから記録する。その繰り返しでした(気の利いた言葉で短めにサクッと書けない自己嫌悪はありました)
私の性格上、これぞと気に入るとガムシャラに一筋に突っ走ります。そして自分なりに追求しきるとサッと気持ちが引くことがあるのです。燃え尽き症候群というより、正直なところ、自分自身に飽きがきたのかもしれません。
何かが特別にあったわけでもないし、健康だし、母含め家族も皆良好です。
適当にということが中々できない性格なのです。

昨日は美味しい物を食べに行き、お茶をする間もスマホを触らずにいたら、映画から少しだけ頭を切り離す良い時間でした。
この先には2つの旅行も控えています。
普段は常にスマホに目を落としてしまう習慣だったので、日常をもっと楽しむ生活改善って感じでしょうか?
気に掛けてくださり、励ましのお言葉を沢山ありがとうございました。心より感謝申し上げます。

ときたまフラッとお邪魔するかも知れません。
3000本(必ず何かしらの言葉は入れてます)の拙いメモと言う名のレビューですが、何より皆さまから頂いた大切なコメントは何度も読み返したいと思います。
閉鎖するわけじゃないので、これからもし想い出すことがあればいつでも遊びに来てくださいませ。
引き続きよろしくお願い致します。
のんchan

のんchan