このレビューはネタバレを含みます
今、ケヴィンスペイシーについてアレヤコレヤ言うつもりはないので演技についてのみで。
アメリカの社会問題を皮肉ったブラックコメディ。
簡単に現代社会における幸せとは何か?というところでしょうか。
赤の主張が美しい映像も楽しい。
レスターのダメ男っぷりを最初から最後まで演じきってました。
アネットベニングも素晴らしかったです。
登場人物達はダメ男、サイコ、嫌な女、なのに、なぜか嫌悪感は感じない。
なんでだろー、とにかく演技に魅せられてあっという間に終わってしまったような。
ラストのケヴィンスペイシーの表情。
『家族』で幸せだった時に想いを馳せ、自分は幸せ者なのだと気づいたかのように。
アネットベニング扮する妻キャロリンがクローゼットでレスターの沢山の洋服を抱きしめ崩れるところ。
この2つのシーンでは涙が抑えられず。。
あと、この映画を単なる社会風刺・ブラックコメディとしてではない、特別な映画に仕立て上げているポイントだなと思うのがサイコ少年リッキー。
彼の存在が良いスパイスです。
中盤、『美』について語るシーンがあるのですが、今まで観たことのないシーンで心に残りました。