ある男がサウジアラビアの国王にホログラム映像装置を売りに行く、がしかし異国の地でどうにもこうにも四苦八苦、という話。
ジャンル的には、コメディっぽい要素も少し入りつつ、やっぱりヒューマンドラマになるのかな。一貫して、一人の男が奮闘しつつ自身を見つめ直していく姿というのを描いていく。個人的に思うのはトム・ハンクスの味のある演技を再確認できる映画だなと。困ったり頑張ったり心が揺れ動いたりという様が本当に愛らしい。なかなか椅子に座れないのがツボ。とりあえずストーリーは置いといたとしても、彼の存在だけで最後まで飽きずに見れそうな気さえする。てなわけで彼を好きは人にはまずオススメしたい。で、主人公の背景的な描写があまりなく、断片的に入る映像などから感じ取らないといけなかったりなんだけども、このこちらの想像力を働かせるような作りは好みを分けるところかなと。展開が早く、上映時間も短い。とても見やすいけど逆にあっさりしすぎてるような気もする。再起の物語ということで、内容的にもっとどっしり描いてくれてもよかったのになぁ、もっと入り込みたいのになぁというのはまぁ個人的願望。ただ見終わった後にじんわり来る「何か」はあるもんで、もしかしたら隠れてるかもしれない今作のなんらかの仕掛けというものに気づけたら、評価は変わってくるのかもねー、的な。またいつか見るとする。
