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007/死ぬのは奴らだのJunのレビュー・感想・評価

007/死ぬのは奴らだ(1973年製作の映画)
3.8
ロジャー・ムーア演じる3代目ボンドデビュー作。音楽もジョン・バリーが降板し、代わってビートルズのプロデューサーでもあるジョージ・マーティンが手掛けている。監督は『007/ダイヤモンドは永遠に』に引き続きガイ・ハミルトンが務めているが、軽妙でユーモラスな007像なる新たな方向性が定まった本作は、前作とは打って変わって素直に楽しめる娯楽作に仕上がっている。

2階建てバス、セスナ、ボートを用いたチェイスシーンに、アニマルパニックさながらのワニやサメの登場するアクション、これぞエンターテインメントと言わんばかりの仕掛けが随所に盛り込まれているが、中でもボート・チェイスシーンの力の入れ具合は眼を見張るものがあり、本作最大のハイライトと言えるだろう。惜しむらくは名物キャラ(?)ペッパー保安官の下りに尺を使いすぎていて若干ノイズのように感じられてしまう点が挙げられるが…、なんか憎めないんですよね、このキャラクター。次作『007/黄金銃を持つ男』でも連続して登場するし、ファン人気の高さが伺える。
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