「前と同じ人間 何も変わらない 性が変わっただけ」
エリザベス一世の寵愛を受けた青年オルランドは「決して老いてはならない」という条件で、彼女から広大な敷地と屋敷を受け継ぐ。
そしてオルランドはエリザベス一世が付した条件を守り、決して老いることなく、愛と波乱の人生を歩み始める。
史実ものかと思ったらファンタジーでした。オルランドは不老だし、途中で性転換するし。
オルランドが男性であっても女性であっても、演じるのはティルダ・スウィントン。たまに第4の壁を破ってこちらに語りかけてくる。その際に彼女(または彼)と何度も目が合ってしまうのだが、ドキッとするね、あの視線。
因みにエリザベス一世を演じたのはクウェンティン・クリスプ。何と男優である。
もう一つ因みに、本作の日本での公開にあたり、オルランドが、自分が男性から女性になったことに気付くシーン(鏡に映る彼女の全裸シーン)が輸入禁制品に相当するとの指摘を受け、そのシーンの修正または公開中止の危機を迎えたそうだが、不服申し立ての手続きを経て、関税等不服審査会の審議にかかり、当初の措置が撤回され、無事に無修正のままで劇場公開されることとなったらしい。
更にもう一つ因みに、終盤に少しだけ登場するオルランドの娘を演じているのは、ティルダ・スウィントンの実の娘であるジェシカ・スウィントン。