安堵霊タラコフスキー

偶然の安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

偶然(1982年製作の映画)
3.3
おそらくジャコ・ヴァン・ドルマルのMr.ノーバディや森見登美彦の四畳半神話大系の元ネタの一つと思われるけど、要は一人の人生の三つのifを描いたオムニバスという趣の作品

冒頭の一人称視点を交えた演出は面白かったけど、肝心のif後が退屈に思えたのは、どのエピソードも社会主義国家の映画らしく社会的な問題をフィーチャーしすぎていたためか

アンジェイ・ワイダ等がそうだったようにポーランドの映画監督って重厚なドラマを描きたがる傾向にあるように思えるけど、そういうのよりポーランドならヴォイチェフ・イェジー・ハスみたく奇抜な表現の映画が好きだから、前者の傾向が強いデカローグ以前のキェシロフスキって実は全然好みじゃないのかもしれない