Arisp

召使のArispのネタバレレビュー・内容・結末

召使(1963年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

召使め。ひどい。だまされた。
立場が逆転してもなお、召使に「旧友のようだ」と言われた時、ああそうかもと思ってしまった。修羅場にパンパカパーン♪とか歌い出す下衆なベラさえいなけりゃ、うまくいくかもって。私が馬鹿だった。ときおり優しさも交えるが、ヘコヘコはしない。そんな召使の気高さが好きだった。

世間知らずの貴族がもう少ししっかりしていれば、主従関係は崩れずにすんだに違いない。召使の手口は狡猾。危険はおかさず、慎重かつ大胆に主君の座を手中におさめる。

この人とは不思議とウマが合う、心が安らぐ、と思ってた人が、実は自分の事など踏み台にしか見ていなかった、なんて悲しいね。可哀想な貴族。
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