召使の作品情報・感想・評価

「召使」に投稿された感想・評価

tk33220

tk33220の感想・評価

4.4
時間経過をぶつ切りにして描いているのがとてもかっこいい。ビールを買って帰ってくるダーク・ボガードに気付くこと、逆に寝室に忍び込んでいることに気付かれることなど、階段や画面外からの音を中心に据えた演出が冴えている。サスペンス映画の傑作。
カイル

カイルの感想・評価

3.8
イギリス貴族のトニーと召使いのバレットの主従関係を描いた心理ドラマ。
バレットがとんだ食わせ物でトニーがその術中にまんまと陥っていく様が狂気じみていました。ベラのあからさまな誘惑やビッチな感じの喋り方がおかしい。
全体的に不協和音のような薄気味悪さがあり怖かった〜
例えるなら美人と評判の人物を見て確かに顔もスタイルも良いなと思うけど好みじゃないからピンと来ない、そんなタイプの映画

陰影や構図とか確かに凝ってるなと思うし、主人と召使の奇妙な関係性とかも一風変わっていたと思うんだけど、何故だろう心に響くものがなくって全然嵌れなかった

これは先述のように好みじゃなかったってのもあるけど、終盤主従関係が崩れてしまってから明後日の方向へ行く展開が地味に長かったせいで早く終わってほしいという気持ちも出てしまったからだろうと我ながら思う
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

4.2
【この召使怖い】
『101 CULT MOVIES YOU MUST SEE BEFORE YOU DIE』に掲載されているイギリス映画。タイトルこそあまり魅力的ではないが、これが傑作だった。

本作は空間の作り方において良い見本を魅せている。冒頭、廃墟同然の家に召使が面接にやってくる。家の主は傲慢な態度で召使を雇う。「今度、新事業があってー」と語る家の主、ブルジョワだがデカダンスに満ちており、心が空虚なのが冒頭5分で分かる。

そして、この召使演じるダーク・ボガードが、『ベニスに死す』さながらの顔芸で観客の背筋を凍らせる。

前半、哀愁溢れる立ち姿に「しょぼそうな召使だ」と思う。しかし、家の主が横暴に「おい、ビール持ってこい!」と言われた際に、振り向くダーク・ボガード、、、何かおかしい!と感じる。そう彼からジョジョ張りの強いオーラが滲み出ているのだ。

そして、段々明らかになる召使の素顔。巧みな鏡と影を使った歪んだ世界、そして、後半30分のどんでん返しに参りました。イギリスの階級社会を皮肉った作品ではあるが、日本人でもめちゃくちゃ楽しめるパワハラ映画といえよう。
アフリカ帰りの金持ちの独身トニー、召使として仕えるバレットと彼が引き入れたベラ。

バレットは細やかに主人の世話をしトニーの婚約者スーザンをそれとなく退けベラを使い主人を嵌めバレるまでは金を狙っているのかなと思っていたが、身を持ち崩したトニーを無報酬で世話してる辺りで何が目的なのか分からなくなった。
(トニーは働かなくなっており家計の困窮も察せられ、金銭を目的にするには割が合わない感じ)

生活は当然のこと精神的肉体的にもバレットに依存していくトニー。

(追い出したバレットが恋しくなったトニーが突っ伏した彼のベッドの壁に筋肉質な男性のピンナップ、階段でボールの投げ合いをしている際のトニーの「腰が痛い」 直接的な表現はなかったがそれらはホモセクシュアルな関係の暗示として取れた)

途中から主従関係が逆転。最後までトニーを心配したスーザンと勝ち誇ったバレット。あのどうしようもない嫌な終わりかたも楽しめた。

バレット役のダーク・ボガードは色気があり、トニー役のジェームズ・フォックスは若い頃のデヴィッド・ボウイのよう。
Y

Yの感想・評価

-
撮り方がとても興味深い。胸糞が悪くなる映画でした。トニー役がスマートすぎて、きゅん。
Arisp

Arispの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

召使め。ひどい。だまされた。
立場が逆転してもなお、召使に「旧友のようだ」と言われた時、ああそうかもと思ってしまった。修羅場にパンパカパーン♪とか歌い出す下衆なベラさえいなけりゃ、うまくいくかもって。私が馬鹿だった。ときおり優しさも交えるが、ヘコヘコはしない。そんな召使の気高さが好きだった。

世間知らずの貴族がもう少ししっかりしていれば、主従関係は崩れずにすんだに違いない。召使の手口は狡猾。危険はおかさず、慎重かつ大胆に主君の座を手中におさめる。

この人とは不思議とウマが合う、心が安らぐ、と思ってた人が、実は自分の事など踏み台にしか見ていなかった、なんて悲しいね。可哀想な貴族。
しょこ

しょこの感想・評価

3.9
最後まで清々しいほど全く救いがないところが、逆に潔い。人の心理を巧みに操り、最後には召使と主人である立場が逆転してしまった2人の関係。
召使であるバレットに徐々に侵食されていき、何もかも食い尽くされていく様は流石にゾッとする。すべて計算されて近づいてきたのだと考えると、善意を装い近付いてきた悪意が最も恐ろしい。だって防ぎようがないもの。

でも嫌いじゃないんだよなあ、このダークな雰囲気。1番のお気に入りはベラとトニーが関係を持ち、夜にこっそり1階で逢瀬を重ねるシーン。肝心の場面を革張りの高級椅子の背もたれで隠し、敢えて見せない。
その後ゆっくりとカメラを引いていき、全体を映す。間接的だが逆に唆られ、目が離せなかった。

初めの頃の爽やかさ満点だったトニーはどこにもおらず、自分で考えることを辞めまるで廃人のようなトニーの姿。
白黒映画が退廃的な雰囲気を更に助長させ、怪奇的にも思わせる見せ方。
軽々しくオススメだなんて口にはできないけれど、私にとっては充分好きな部類に入る映画。
メル

メルの感想・評価

4.0
これは色々怖かった。

青年貴族のトニーはロンドンに移り住むことになり召使を雇う。
雇われたヒューゴという男は以前にも貴族に仕えていたそうで、料理が得意でトニーにとっては申し分ない男。
しかしトニーの婚約者スーザンは「何だか胡散臭い」と言って気に入らない様子( 女の勘?)

ある日ヒューゴは妹を呼び寄せ家政婦として一緒に雇ってもらうのだけど、この辺りから綿密に練られたヒューゴの作戦が繰り広げられる。

お金はあるけれど日常生活が一切出来ないお坊ちゃまのトニーにとってヒューゴは手離せない召使。

婚約者のスーザンは召使を人間扱いしない昔ながらの考えで、そんな所も興味深いし、イギリスの階級社会で下の方に居る人間の心理やトニーとヒューゴにしか解らないある種の深層心理も上手く描いている。

白黒作品ならではの光と影が作り出す映像効果も面白い。

一番怖いのはやっぱり人間で、その怖さをダーク・ボガードが不気味な眼差しで演じている。
Yukiko

Yukikoの感想・評価

4.0
2017年9月7日 ツタヤレンタル
『召使』 1963年制作
監督、ジョセフ・ロージー。

退廃的。
主人であるはずの男が、まさかの言いなりに⁉
ちょっと、見終わって後味悪ぅ~、です。

ご主人様役のジェームズ・フォックスさん、
男性にしては少し華奢でスラッとしていて、
デヴィット・ボウイさんかと思うような格好良さ。
召使役は、ダーク・ボガードさんが演じています。
白黒映画ですが気にならない。
陰影を効果的に使っています。

アフリカ帰りのお金持ちの若い男性が、
新居で召使を募集。
やって来た人が、召使歴ベテランの男性。
慣れた手つきで、ご主人様のことをあれこれと
面倒をみる。

しかし、この召使、自分の彼女を妹と偽って、
女中として同じ家に雇ってもらう。
そして、恋人がいるご主人様を誘惑するように
差し向ける。
術中に陥ったご主人様は………あぁ、無惨!

恋人が再三、召使のことをご主人様に忠告するが、
ご主人様はこの召使がいるととっても便利、
困らない、よく気が利く、何でもやってくれると、
召使のことを過大に評価する。
自分は何もしたくない。
召使がいなくては何もできない。
挙げ句の果ては………観てね♥
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