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召使のnのレビュー・感想・評価

召使(1963年製作の映画)
3.9
一種のホーム・インベージョンものである。
パラサイトからの流れで観てる人も多いだろうけど、やはり家を乗っ取るアイディアっつうのは鉄板のネタであるなと(しかしいざ書こうとするとマジムズイ)。

召使の妹役のサラ・マイルズの絶妙な"軽さ"が気味悪くていい。いいキャスティング。
というかこのジャンルは基本的に人の弱みにつけ込んで搾りあげていく、という話にならざるをえず、よってイヤな気分を味わいたいときには持ってこいである。

ぶっちゃけ前半はタラタラした展開で観るの厳しいとこはあるんだが、ダーク・ボガートが帰ってくる後半からのたたみかけがすごく、そこから引き込まれる。
また、その脚本上の飛ばしたかたも参考になる。


これ気に入った人には最近、新しく文庫で出たヒュー・ウォルポール「銀の仮面」も読んでみてほしい。







ネタバレ


結末はいま見ると少し古臭い印象もある。
というのも新しい世代(プロレタリア)が旧世代(貴族)を完全に食う、みたいなオチだからである。現代ではもう少し複雑化している。それが「パラサイト」の下にはさらに下がいた、みたいな構造なんだろうなと考えたり。、
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